技育展2024振り返り 【決勝戦出場報告 編】

技育展2024振り返り 【決勝戦出場報告 編】

はじめに

本記事はKINKI KNIGHTS アドベントカレンダー2024 9日目の記事です.
著者はアドカレ遅刻深夜更新常習犯のぱぁ(Twitter: @sin_one_third)です.遅筆なことをやっと理解しました.
今回は先月参加させていただいた技育展2024の決勝戦出場報告(予選~決勝戦の流れについて)になります,製作した作品についてはまた後日公開しようと思います.
みんなも技育展に出よ~(布教)

目次

  1. 技育展って何?
  2. 参加経緯
  3. 予選(オンライン)
  4. 決勝戦(東京開催)
  5. 決勝戦 その後
  6. まとめ

技育展って何?

一言でいうとを学生が技術作品を発表するコンテストです,技育展公式の説明は下記.

image.png (235.6 kB)

技育展は、アウトプットの促進を目的としたエンジニアを目指す学生のための、国内最大規模のピッチコンテストです。
IT技術を用いた作品であれば、アプリケーションでもロボットでも何でも応募可能です。
自らの作品を技育展の場で発表し、もの創りの楽しさ、厳しさ、可能性を知りながらコンテストの頂点に挑みましょう!
(引用:技育展公式)

2020年に初開催された比較的新しめのピッチコンテストであり,今年で5回目の開催になります.
特徴としてはアプリケーションでもロボットでも何でも応募可能とあるように,IT関連の技術さえ使用していれば何を作ってもいいことが挙げられます
アプリ開発をしていた人が(体感)8割ほどでしたので,KINKI KNIGHTとしてはいつも通りハードを作るだけで少し目立てたためありがたかったりします.

実は第3回大会に出場してたりもしました

参加経緯

参加に至ったきっかけは研究にて視線関連の技術に触れていたことです.
今年の夏~秋頃,視線を用いたいくつか論文を読んだり,眼鏡型アイトラッカー(Tobii公式)を使用しました.
その際,生理・行動データが取れる面白さを知り,視線データの活用法をアイトラッカーを使用している際にいくつか思いつきました.
この時に,ただ単に何か作品を製作するよりも目標や期限が設定されている方が取り組みやすいと思い,タイミングよく技育展の募集が行われていたため応募しました.

実は学会の予稿締切と技育展の申込締切が重なっており,予稿を書いていたらエントリーを忘れていました
が,追加募集を行っていただいたおかげで参加できました 感謝(人-)

という建ま…は置いておいて,真の出場理由は…






image.png (80.1 kB) 出るしかねぇ!!!

ちなみに予選を突破し決勝戦に進出するだけで賞金が出ます
また今年は決勝戦に進出した36チームに対しのべ18チームが企業賞に選出されました
東京開催の決勝戦のための交通費も援助していただけるので,技術開発している学生は申込むだけお得

予選(オンライン)

技育展はオンラインの予選を2回突破することで決勝選に進めます.
予選では振り分けられたブロックごとに学生と審査員による評価が行われ,獲得ポイント上位N名が次の予選・決勝戦に進めるという形式です.

image.png (58.4 kB)

怪しい記憶ですが200か300チームの応募に対し36チームが決勝に進出した気がします そこそこハイレベル

第1回予選

私は第1回予選の最終日,10/10(木)に発表しました.
第1回はモックアップ(こんな感じの作品を製作予定という説明)でもよい,ということだったので簡単にデモを製作し発表しました.
発表時間が1分と短かったため,自分の作品の強みや魅力,伝えたいポイントのみに絞ってスライド枚数を少なくすることを心掛けました.

自分の場合,動かせるものがあること点が強みだったため,スライドの殆どが動画でした.
反対に社会的な貢献度が低い(困っている誰かの役に立つ)ものではないため,その点には触れず使用した技術やこだわった点を中心に話しました.予選まではよかったと思います

第1回予選にて発表した際のスライドを動画形式になりますが残しておこうと思います.
スライド3枚のみとほとんど内容はないですが,最初と最後に動画を持ってきていることと大雑把に強みや魅力を1枚でまとめています.(2枚目が文字なのがとてもよくない)

PPTをHTMLに埋め込みたければOneDriveを使えとマイクロソフトに言われました
嫌です
嫌です(2回目)

第2回予選

ありがたいことに第1回予選を通過したので2回戦へ.
image.png (89.4 kB)

チーム名を書かずに出すと本名で表示されるので1人でもチーム名は書こう…(決勝戦で自分だけ本名でした)

作品に対するフィードバックも頂けます.
image.png (15.1 kB)

見ていただいた方のコメントを頂けるのはありがたい

実は,2回戦では作品として形にしなければならないことを予選1回戦通過後に知りました.
私は第1回予選の最終日,10/10(木)に出場したため2回戦が2日後.
何なら1回戦の通過連絡が10/11(金)なので猶予は1日,何なら研究室から帰宅した夕方から翌朝までの半日少しのみ.
突如としてひとりハッカソンが開催されたわけですが,深夜開発をしていると大体誰かがdiscordに居てくれたので楽しかった記憶しかないです.
結局この日一晩かけて一気にデモから作品として形にすることができました.
それが↓こちら↓です.

前日の夜21時頃から発表直前まで開発してたので,勢いだけで発表した記憶があります.

作戦は第1回予選と変わらず,作品の強みを前面に押し出す方針でした.
発表時間が2分と少し伸びましたが,バックグラウンドが浅いという弱みを一週間弱で製作した勢いという強みでかき消すため,一番見てほしい動画を流しながら発表しました.
第1回,第2回とも自分の知らない知識や技術が殆どで,周りの方のレベルが高いなぁ~と思いながら発表を聞いていたので落ちたなぁと思っていました.

発表後に見に行った野球(日本シリーズ)が負けたので,技育展も落ちたと思っていました.

決勝戦(東京開催)

予選通っちゃった✌
image.png (46.1 kB)

第1回予選よりもたくさんフィードバックを頂きました.
image.png (97.1 kB)

論文リンク付きのフィードバックも

予選通過の要因ですが,作戦通り作品の強みを前面に押し出しながら2分間話せたこと,また作戦が審査員の方にハマったことだと分析しています.
実物があるためぱっと見でどのような動きをするのか分かりやすい,なので動画を繰り返し表示し審査員や学生の印象に残す.
自分の開発した分野に詳しい人は誰もいない,という前提で画像認識や機械学習と言った”詳しくは知らないけど聞いたことはある”ワードの使用までに留める. そうすることで何を作っているのかよく分からないではなく,詳しくは分からないけど何か凄そうに見せることができ,また2分間という短い発表においては功を奏したのではないかと思います.

この辺はイベント(つくろがや!)に出展させて頂いた経験が活きたと感じました

決勝戦は11/10(日)と第2回予選から1ヶ月弱時間が空いたため,作品の機能追加や視線検出の精度向上に努めました.(詳細は後日)
決勝戦に備えて開発した作品が↓こちら↓

予選段階では精度が低かったため,顔全体の機械学習から虹彩限定の画像認識に変更し精度を向上させました

ヘッドギアとして作品を考えていたため,被り物としてハードも製作

決勝戦では3分間の発表でしたので,作品の製作理由から使用した技術,こだわったポイントなど予選とは違い流れを重視して発表しました.
結果としては決勝進出止まりとなり,他の方の発表と比べると開発背景が弱い(バックボーンが作ってみたかったから!しかない)ことが要因かなと思います.
ただ,賞金や交通費を頂きながら,虎ノ門のビルの中にあるホールのめちゃ大きなスクリーンの前で発表できて楽しかったです.

241110-185.jpg (1.6 MB) image.png (4.0 MB)

ビルの40階にホールがある,という概念が理解できず平屋のホールを探し続け迷子になりました

また,決勝戦はYoutubeにてライブ配信が行われておりましたので,リンクを貼っておきます.

決勝戦のスライドも動画形式ですが残しておこうと思います.

決勝戦 その後

発表者同士の交流会ががっつり1,2時間ほど確保されており,互いの発表について気になった点を質問できたり,審査員の方々から直接フィードバックを頂ける貴重な時間を過ごさせていただきました.
ロボコンでも大会後に交流会が設けられることが多く,交流会にて縁ができたりするのでこういった場が好きです.
また,知らない知識や新たな技術を身に付けられるいい経験ができとても楽しかったです.

image.png (5.3 MB)

ご飯も美味しかったです,あと東京タワーを初めて生見ました

また,当日審査員として参加して下さった方々やその他企業の方々,総勢30名以上から大量のフィードバックを頂きました.
image.png (63.7 kB)

この分量で30名以上のフィードバックを頂きました,ありがとうございますm(_ _)m

まとめ

いかがだったでしょうか.
おおよそ技育展の予選~決勝戦までの流れについて,実体験ベースでお話できたのではないかと思います.
本記事を見て技育展や技術系のコンペに出場しようと思う方が1人でも増えれば,私が好きだと思える作品が生み出される可能性が1人分上がるので嬉しく思います.
技術開発(特にハード)はお金がかかるので,みんな技育展に出て開発費を狙おう!




明日は代表あるみめんべいによる弊団体マスコットキャラクター"ないつちゃん"の紹介です.
なぜないつちゃんは生み出されたのか,どのようにあのデザインになったのか,眼鏡差分を描いて欲しいと変な要望を出したやつは一体誰なのか… ご期待下さい.

追記

自分以外にも技育展2024の参加報告をされている方がいたので追記しておきます.

告知

また,KINKI KNIGHTSではチーム拡大と目標達成に向け、クラウドファンディングを開始しました.
大きな大会に出場する際の莫大な製作費やオフライン活動費用として使用させていただきます.
皆様の応援をよろしくお願いします.


All News →